小銭の10円玉ですが、たまに緑色と青色が混じったような物質が付着していることがありますよね。
「うわ、汚い。何だコレは・・・?」
触っても大丈夫なのか、害はないのか、大切なお金なのに遠ざけたくなってしまいます。
今回の記事では、気になる10円玉の緑青の正体を紐解き、落とし方についてもまとめています。
10円玉の緑青の正体は?
何とも気持ち悪いこの汚れ、緑青(ろくしょう)といわれるサビになります。
専門的には、塩基性炭酸銅といいます。
緑青は、銅や真鍮などの金属に発生するサビで、青錆(あおさび)ともいわれます。
では、なぜ10円玉にサビが発生するのかというと、その原因は水分による酸化です。
緑青が発生した10円玉は、これまで数え切れないほどの人の手に触れています。
手汗による水分や塩分が10円玉に付着し、長い年月を経て10円玉の銅を酸化させたと考えられるんですね。
鎌倉の大仏、上野の西郷隆盛像、アメリカの自由の女神像も青緑色に覆われていますが、全て緑青によるものです。
10円玉の緑青をきれいにする方法
10円玉の緑青をきれいにする、5つの方法をご紹介しますね。
重曹と水を使う
用意するもの
重曹
水
容器
使い古しの歯ブラシや綿棒
適当な容器に重曹と水を2:1の割合で入れ、かき混ぜてペースト状にします。
歯ブラシや綿棒にペースト状の液体を乗せ、10円玉の汚れをこすっていきます。
汚れが落ちたら水で洗い流し、水分を拭き取ればきれいな10円玉になります。
酢と塩を使う
用意するもの
酢
塩
容器
使い古しの歯ブラシや綿棒
何か適当な容器を用意し、酢と塩を1:1の割合で入れ、かき混ぜて溶かします。
歯ブラシや綿棒を使って、10円玉の緑青をこすります。
軽くこするだけでもみるみるうちに汚れは落ちていきます。
終わったら水で洗い流し、水分はタオルや乾いた布、ティッシュペーパーなどでしっかり拭き取りましょう。
肌が弱い場合は、ゴム手袋やポリエチレンの手袋をすると安心です。
醤油を使う
用意するもの
醤油
容器
適当な容器に醤油を入れ、その中に10円玉を浸します。
10~15分くらい経ったら取り出して、不要な布やティッシュペーパーなどで拭き取ります。
クエン酸を使う
用意するもの
クエン酸
ぬるま湯
空のスプレー容器(または深めの容器)
100均でも販売しているクエン酸は、お掃除にも活躍してくれますよね。
水100mlに対して、クエン酸小さじ1~2杯を混ぜてスプレー水を作ります。
ぬるま湯の方が汚れが落ちやすいです。
あとは、10円玉に吹き付けるだけ。
30分くらい放置してから汚れを拭き取ってみてください。
ラップしておくと乾燥するのを防げます。
スプレー容器がない場合は、深めの容器でも代用できます。
深めの容器に同様にクエン酸水を作り、その中へ直接硬貨を放り込みます。
30分くらい時間を見て、取りだしてみてください。
クレンザーや歯磨き粉を使う
用意するもの
クレンザー(または歯磨き粉)
スポンジ(または使い古しの歯ブラシ)
クレンザーや歯磨き粉には研磨剤が含まれているので、研磨剤の作用によりきれいにしようというものです。
スポンジにクレンザーをつけて普通にこすって汚れを落としていきましょう。
もしくは、歯ブラシに歯磨き粉をつけてこすっていく方法でもOKです。
10円玉の緑青は毒なの?
昔、緑青には毒性があると信じられていました。
実際、昭和に発行されていた小学校の理科の教科書や百科事典には、緑青には毒性があると記述されていたんですね。
しかし、その後の研究で緑青には毒性がないことがわかり、昭和59年8月、厚生省(現在の厚生労働省)が緑青は無害であることを正式に発表しています。
昔の知識がある人にとっては、緑青=有毒というイメージがあるわけですが、緑青=無毒なのでその点は安心して大丈夫です。
緑青にはいいこともある
見た目も気持ち悪くいいイメージはない緑青ですが、実は銅の場合はメリットもあったりします。
それは保護皮膜という役割です。
表面に緑青ができることで、10円玉本体の腐食を防いでいるんですね。
銅自体は、そこまで耐久性のある金属ではないので、緑青が発生することで長持ちするというメリットもあります。
まとめ
10円玉の緑青が発生する原因と、落とし方についてまとめました。
緑青の発生は、たくさんの人の手に触れることで手汗が付着し、酸化するためと考えられます。
毒性はないのでそのままでも大丈夫ですが、見た目が悪いので、きれいに落とした方が気持ちよく使えますね。